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そけいヘルニアQ&A

大腿ヘルニアとはどのような病気?

鼠径(そけい)ヘルニアは、鼠径靱帯(そけいじんたい)の上に発生するヘルニアですが、大腿ヘルニアは、脚とお腹の境目である鼠径靱帯の下から、お腹の中にある腸などの組織が外に出てきて皮膚の下が膨らむ病気です。

 

特徴は、鼠径ヘルニアよりも太ももに近いところが膨らむことです。原因としては、鼠径ヘルニアと同じように、加齢などにより筋肉や筋膜が弱くなることや、重たい物を持つなど腹圧がかかりやすい状態が続いたときに起こりやすいと言われています。

 

鼠径ヘルニアが中年以降の男性に多くみられるのに対して、大腿ヘルニアは中年以降の女性に多くみられます。特に、出産を多く経験した痩せ型の女性に多いと言われています。その理由としては、女性は男性に比べ、大腿輪と呼ばれる鼠径靱帯の下のすき間が広いこと、出産により大腿輪周囲の筋肉や筋膜が弱くなることで、腸などがお腹の中から出てきやすくなることなどが挙げられます。

鼠径ヘルニア(脱腸)の黄色信号とは

重い荷物を持ち上げたり、咳き込んだり、立ち上がったりしてお腹に力が入ったとき、太もものつけね(鼠径部)にこぶのような膨らみを感じたことはありませんか?
そのこぶが、痛みも少なく、突っ張り感や違和感がある程度で、横になったときや手で押すと、元に戻ってしまうようであれば、それは脱腸ともいわれている鼠径(そけい)ヘルニアのイエローカード(黄信号)です。

 

ヘルニアの程度が進むと、膨らみが硬くなったり手で押さえても元に戻らなくなり、お腹に強い痛みや吐き気を感じるようになります。膨らんだ部分が根本でしめつけられ、元に戻らなくなった状態をヘルニアのカントン(嵌頓)と言い、すぐに治療を受ける必要があります。このような状態になる前に病院に行き、「外科」の医師の診察を受けるようにしましょう。ヘルニアの症状が出ている場所が、膀胱近辺なので、「泌尿器科」、「婦人科」を間違って受診される患者さんがおられるようです。

手術法が変われば再発率が変わる

鼠径ヘルニア(脱腸)を手術により治療したあと、その部位が再度鼠径ヘルニアになることを再発といいます。

 

鼠径ヘルニアの再発率は手術法により大きく変わります。人工補強材を使用しない従来からの筋膜を縫い合わせる方法では、再発率は10%近いといわれています。
人工補強材(メッシュ)を使う手術法が一般的になりつつありますが、この手術方法では再発率は1%以下です。

 

再発が起こる時期としては、術後1~2年後が多いです。一方、メッシュを使用していない場合は何年もたってから起こることがあります。

 

症状としては、手術前と同じように、やわらかく押せば戻るようなふくらみが同じような場所にみられます。 痛みのみが再発の兆候のこともあります。再発でも嵌頓(かんとん)することがありますので,このような症状がありましたら、早めに病院を受診してください。

 

手術治療をしていない側に鼠径ヘルニアが出た場合、これは全く新たなヘルニアで、再発ではありませんが、しばしば起こりえます。やはり、鼠径部の筋膜の弱る方に起こる病気ですので、左が鼠径ヘルニアになった方は、右もなりやすいと言えます。

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