日帰り手術実績
当日帰宅率99.9%の実績があります
当院は、2004年以降そけいヘルニアを中心に日帰り手術を行っております。
当院の手術件数は9,841件(2004年4月24日~2024年8月末日現在)に達しており、当日帰宅率に関しても99.9%を達成しております。
術式データ
藤田保健衛生大学外科上部消化管グループでは1999年以降鼠径ヘルニア,腹壁瘢痕ヘルニアなど体表のヘルニアは95%以上院長が執刀または指導していました。
従来、これらの手術は外科医としては初期に研修医が行うものとされていました。 しかし、近年それら手術の再発率は従来考えられていたほど低くなく、かなり高率であることがわかってきました。
これに対して再発率が低く、術後の愁訴の少ない新しい素材(Mesh)を用いた術式が工夫され1990年代から日本全国で行われるようになってきています。
以下データは2002年時点でのデータになります。2008年時点では時間等大幅に短縮されています。
従来の術式とMeshを用いた術式の比較(藤田保健衛生大学外科:2002年発表)
従来法 | Mesh法 | ||
---|---|---|---|
手術時間 | 51.1±43.6分 | 49.2±37.2分 | P < 0.05 |
術後疼痛時間 | 6.5±0.5日 | 3.4±2.5日 | P < 0.05 |
術後入院期間 | 12.3日 | 7.6日 | P < 0.05 |
術後再発率 | 9.2% | 1.7% | P < 0.05 |
術後再発期間 | 7.6% | 10.8ヶ月 | P < 0.01 |
上の表のようにMeshを用いた術式は術後の痛みや入院期間、再発率などの点で従来の術式に比較し優れた方法ですが、術後の再発までの期間は短く術者の技術によって再発率などももっと高いようです。
また、Meshを用いた術式のなかでもその再発率にはやや差があり、現在可能であれはKugel法と呼ばれる術式がもっとも完全性が高いと考えています。
術後合併症
短期合併症(術後すぐから3ヶ月以内程度)
頻度(当院のデータによる)数%のもの
- 皮下出血
- 手術後の傷周囲などにある程度の出血があることがあります。出血量によって傷周辺の皮膚の色の変化として現れる場合(紫色から褐色)と、血腫(血が貯まって腫瘤としてふれる)となる場合があります。量によっては針を刺し血液を吸引することもありますが多くはそのままで自然に吸収され吸収されるため経過観察とします。
- 漿液腫
- 主に手術後の傷の下に液体が貯まることがあります。血液とは違い一般には黄色透明の液体が貯まりますがこれも自然吸収されることがほとんどです。 頻度1%またはそれ以下のもの。
- 創感染
- 手術の傷が化膿する場合ですが、消毒処置で治癒します。
- 創離開
- 手術の縫い閉じた傷が開く場合です。まれですがこれも消毒処置を行うことでほとんど治癒します。
- 再発
- 従来法で手術されていた頃は術後ある程度の時間を経過した後で再発する症例がほとんどでしたが、meshを用いた術式では短期に起きることがほとんどです。
ただし、技術的な問題以外もあり全てがいわゆる”再発”と言ってよいかどうかは今後の問題と考えます。ヘルニアの専門施設で頻度は1%から数%との報告があり、従来法ほどは多くありませんが、治療法は再手術となります。 再手術は最初の手術の術式がはっきりしていないと困難な場合があり専門のDoctorに任せた方が賢明と考えます。 - 神経損傷
- 鼡径部には三種類の神経があり手術的に損傷した場合長期間にわたり鼡径部に痛みが続く場合があります。meshを用いた術式でも理論上は差が出ると考えられます。 当院で主に行っているKugel法はこの頻度が低いと考えられますが大規模な検討が行われてはおらす頻度ははっきりしません。治療は対処療法(鎮痛剤の内服、神経ブロックなど)で経過観察を行いますが、これでも十分でない場合は手術治療が行われることもあります。
長期合併症
- 神経損傷
- 上記症状が術後長期経過後に発症する場合もあります。
- 対側発症
- 当院院長の大学でのデータでは初発片側鼠径ヘルニアをmeshを用いた治療を行った後約3%にもう一側の鼠径ヘルニアの発症がありました。手術治療に直接原因はな
いと考えますが、従来法に比較して早く発症する場合が多く最初の手術前診断が重要と考えています。
参考文献:今津浩喜ほか:成人鼠径ヘルニア術後対側発症症例の検討.手術58(7):1189-1191,2004
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